売れない土地の相続に悩んだ時|知っておきたい対処法とは

相続した土地が「なかなか売れない」「買い手が見つからない」という状況は決して少なくありません。相続登記の義務化(20244月施行)が追い風となり、名義変更への意識は高まってきましたが、その先の「どう処分するか」という問題に直面した場合には、どのように対処するとよいでしょうか。

 

そこで、本記事では売れない土地を相続してしまった際に知っておきたい原因と、具体的な対処法を解説します。

 

1. 相続でよくある「売れない土地」の悩みとは

 

相続をする際には預貯金や現金に限らず、被相続人名義の不動産も相続する必要があります。たとえ売れないような土地であっても相続する必要があるため、頭を抱えている相続人は少なくありません。そこで、本記事では相続時によくある「売れない土地」の悩みを紹介します。

 

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1-1 再建築不可能物件・接道義務を満たしていない

 

建築基準法では、建物を建てるためには幅4m以上の道路に2m以上接している必要があります(接道義務)。古い住宅地や山裾に広がる宅地などでは、この条件を満たしていない「再建築不可能物件」が少なくありません。買い手にとって建物が建てられない土地は価値が低く、通常の売買に乗りにくい傾向があります。

 

1-2 形状・地形の問題

 

旗竿地(はたざおち)と呼ばれる細長い通路の先にある土地や急傾斜地、極端な不整形地は、建物の設計・施工コストが高くなるため需要が限られます。丘陵地帯では傾斜のある土地が多く、こうしたケースが「売れなくて困っている」という相談に上がることもあります。

 

1-3 共有名義になっている

 

兄弟姉妹が複数いる場合、土地を「共有持分」で相続することになりがちです。共有名義の不動産は、売却時に共有者全員の同意が必要なため、一人でも反対する相続人がいると手続きが止まってしまいます。また、被相続人が所有していた土地が、すでに共有名義状態となっており、相続時に権利関係が複雑になってしまうケースもあります。

 

1-4 遠方にあり現状を適切に把握できていない

 

相続人になった子世代が都内に居住しており、親が所有していた土地の現状を把握できていないケースもあります。ただし、建物がある土地の場合は草刈りや維持管理が滞ると「特定空き家」に認定されるリスクが高まり、固定資産税の軽減措置(住宅用地特例)が外れて税負担が最大6倍になる可能性もあります。

 

1-5 市場ニーズとのミスマッチ

 

土地が高騰している都内でも、郊外の利便性の低いエリアや、駅から遠い立地では需要が薄くなります。土地そのものの価値があっても、ターゲット層が限られると買い手探しに時間がかかることが少なくありません。

 

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2. 売れない土地の相続でも「放置」はデメリットとなる5つの理由

 

相続した土地が売れないからといって放置していると、様々なリスクが積み重なってしまいます。放置にはデメリットが多く注意が必要です。特に以下の5つには注意しましょう。

 

  1. 固定資産税・都市計画税の継続的な負担
  2. 特定空き家認定による固定資産税の大幅増加(最大6倍)
  3. 相続登記未了による過料リスク(20244月以降、正当な理由なく3年以内に登記しないと10万円以下の過料)
  4. 土地の境界トラブルや権利関係の複雑化
  5. 相続人が増えるほど(二次相続・三次相続)同意取得が困難になる

 

今後も利用予定のない土地なら、売却や利活用などの方法を継続して目指していく必要があります。

 

3. 売れない土地を「動かす」ための5つのアイデア

 

「売れない土地」でも、アプローチを変えることで解決の糸口が見えてくることは決して少なくありません。そこで、本章では売れない土地を動かすために「5つ」のアイデアを紹介します。

 

3-1 不動産会社による「買取」を検討する

仲介売却(一般の買主を探す方法)が難しい場合は、不動産会社に直接買い取ってもらう「買取」が有効な選択肢です。仲介より価格は低めになりますが、売れるかどうか分からない状態での長期間の保有コストや精神的負担を減らすことができます。

 

相続不動産に特化した不動産会社であれば、再建築不可能物件や共有名義の土地にも対応しているケースがあります。

 

3-2 売却価格を見直す

 

相続した土地が売れない場合、相場とかけ離れた価格設定になっている可能性があります。不動産は長期間放置されていると売れにくくなるため売れ残りにつながります。複数の不動産会社に査定を依頼し、実際の市場価格を把握したうえで価格を設定し直すことが重要です。複数社への一括査定サービスを活用するか、相続不動産に詳しい地元の会社に相談するのが近道です。

 

3-3 隣地所有者への売却を打診する

 

形状が悪い土地や接道条件の悪い土地でも、隣接地の所有者にとっては自分の土地の価値を高める魅力ある土地になる可能性があります。相場より高い価格で買い取ってもらえることもあるため、隣地への売却交渉は有力な選択肢の一つです。

 

3-4 賃貸・活用に切り替える

 

駐車場として活用する、資材置き場として貸すなど、「売る以外」の活用方法で固定資産税を賄う利活用も検討すべきでしょう。売却を目指す場合も一旦有効に利用していくことで土地の価値を上げて、時機を待つという考え方もあります。

 

3-5 空き家の解体・更地化を検討する

 

古い建物が建っている場合、解体して更地にすることで買い手が広がるケースもあります。ただし、更地にすると固定資産税の住宅用地特例(土地の税負担が1/6になる優遇)が外れ税負担が増えるという注意点もあります。

 

不動産会社に相談しながら、解体コストと税負担増加のバランスを試算してから判断することが大切です。

 

4. 売れない土地の問題点は早めに解消しよう

 

相続で売れない土地に直面した場合、まずは解消しておきたい課題があります。そこで、本章ではあらかじめ知っておきたい相続時によくある土地の問題について、解消方法を紹介します。

 

4-1 共有名義を解消する

 

共有持分の問題がある場合は、共有者全員で話し合って協議を進めることが重要です。売却を拒む方がいる場合は「共有物分割請求訴訟」という法的手続きによって分割を求めることも可能です。また、自分の持分だけを買い取り業者に売却するという方法もあります。

 

共有物分割請求訴訟とは

共有物分割請求訴訟とは、裁判所を通じて共有状態の解消を行う訴訟を意味します。裁判所に分割方法を裁定してもらえる訴訟です。

 

4-2 相続土地国庫帰属制度を活用する

 

売れない・活用もできない土地については、20234月に施行された「相続土地国庫帰属制度」を活用する方法があります。この制度は、相続した土地を一定の要件を満たす場合に国庫(国)に引き渡すことができる制度です。

 

ただし、建物が残っている土地や著しい法令違反がある土地、境界が不明な土地などは対象外であり、負担金(10年分の管理費用相当額)も発生します。利用できる条件が限定されている制度でもあるため、専門家への相談が必要です。

 

参考URL  政府広報オンライン 相続した土地を手放したいときの「相続土地国庫帰属制度」

 

 

5.相続による「売れない土地」のお悩みはまねきや不動産へ

 

相続した土地を放置してしまうと、固定資産税などの税負担や管理コストが積み重なるだけでなく、将来の相続でさらに問題が複雑化するリスクがあります。

対処法は状況によって異なりますが「早めに専門家に相談し、選択肢を整理する」ことです。売却・買取・賃貸活用・国庫帰属制度など、あなたの土地の状況に合ったベストな方法が見つけやすくなります。

 

まねきや不動産では、相続に特化した不動産会社として、司法書士との連携のもと、売れにくい土地の処分・活用に関するご相談を承っています。町田市・相模原市をはじめとした多摩・神奈川エリアの不動産でお悩みの方は、ぜひお気軽にご連絡ください。

 

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