相続した不動産の固定資産税は誰が払う?町田市の事例や注意点を解説

「亡父の不動産を相続するけど、固定資産税は誰が今後支払うのか知りたい」

「被相続人の固定資産税に関する通知が来たけど、どのように処理すればいいの?」

 

固定資産税とは、毎年11日時点の不動産などの固定資産をお持ちの方に課される税金のことです。相続時に被相続人名義の固定資産がある場合は、固定資産も相続財産であるため、相続人が受け継ぐことになります。そこで、本記事では相続した不動産の固定資産税について、納税義務者や注意点を中心に詳しく解説します。

 

1. 固定資産税とは

 

固定資産税とは、土地や建物、事業用の資産(償却資産)を所有していることに対してかかる税金です。毎年11日時点で、固定資産課税台帳に所有者として登録されている個人や法人に納税義務が発生します。

 

1-1 地方税の1つであり固定資産に対して課税

 

固定資産税は、国に納める「国税」ではなく、固定資産が所在する市区町村に納める「地方税」です。税収は地域の道路整備や福祉といった身近な行政サービスを支える財源として使われています。

 

課税の対象となる「固定資産」は、大きく以下の3つに分類されます。

 

  • 土地: 田や畑、宅地など
  • 家屋: 住宅や店舗、工場など
  • 償却資産: 会社や個人が事業のために使用する機械や器具、備品など

 

税額は各市区町村が決定した評価額(課税標準額)に原則として標準税率の1.4%を掛けて算出されています。

 

参考URL  総務省 固定資産税

 

1-2 納付の方法と支払先

 

固定資産税は、自治体から送られてくる「納税通知書(納付書)」を使用して支払います。

通常、1年分を4回(4期)に分けて分割納付するか、一括で納付するかを選択できます。納付時期は各市区町村によって異なりますが、一般的には4月・7月・12月・翌年2月頃に設定されています。

 

支払先はその固定資産がある市区町村です。東京都の場合は多摩・島しょ地域にある固定資産は市町村、23区内の場合は東京都へ都税として納付します。(東京都は6月・9月・12月・2月が納付月に設定されています。)

 

納付方法は各市区町村役場の窓口、銀行・郵便局などの金融機関、コンビニエンスストアはもちろん、スマホの決済アプリやクレジットカード、ペイジー、地方税お支払サイトなども利用可能です。ただし、納付方法は各市区町村によって異なるためご注意ください。

 

1-3 町田市の固定資産税はいつ支払う?

 

町田市では、毎年5月頃に納税通知書が発送されます。2025年度を参考にすると、6月・7月・9月・12月の4つの期限があり、納期限が土・日・祝日の場合は、翌開庁日が期限となります。

 

最新の詳細情報や利用可能なアプリの一覧については、町田市公式ホームページ(納付方法)など、市のホームページをご確認ください。

 

2. 不動産を相続したら誰が固定資産税を支払うの?

 

先述のとおり、固定資産税は毎年11日時点の所有者に課税されます。所有者が亡くなった場合、その義務が消滅するわけではありません。では、不動産を相続したら誰が固定資産税を支払うのでしょうか。本章でわかりやすく解説します。

 

2-1 固定資産税の納付義務は相続人に引継がれる

 

所有者(被相続人)が亡くなった後も、その不動産が存在する限り固定資産税は発生し続けます。また、相続後は不動産を取得した相続人が固定資産税の納税義務を負います。

 

相続した不動産を売却した場合でも、手続きのタイミングによっては前所有者(相続人)宛に固定資産税の納税通知書が届くことがあります。

 

これは、固定資産税が「11日時点の登記簿上の所有者」に対して課税されるからです。

不動産売却の際は、引き渡し日を基準として、売主と買主の間で固定資産税を日割り計算して精算することが一般的な慣習となっています。

 

2-2 相続する人が未定の場合|納税義務は相続人全員

 

所有者(被相続人)が亡くなった後も、その不動産が存在する限り固定資産税は発生し続けます。

  • 亡くなった年

すでに納税通知書が届いている分、あるいはこれから届く分については、相続人に納税義務があります。

 

  • 翌年以降

相続登記(名義変更)が完了するまでの間は、相続人全員がその不動産を共有しているとみなされ、納税義務が相続人全員に引き継がれます。

 

各市区町村から「相続人代表者指定届」という書類が届くことがあります。これは、書類の受け取り窓口となる代表者を決めるためのものです。各相続人宛に納税書が届くのではなく、代表者が全額を立て替えて支払い、相続人側自身で分割して精算することが一般的です。

 

2-3 相続する人が決まっている場合|新しい所有者が支払う

 

遺産分割協議が成立している、あるいは相続人が1名で不動産を相続する場合、納税義務はその相続人が負います。

 

相続登記が亡くなられた年に完了している場合、翌年の11日からは、新しい所有者宛てに納税通知書が届きます。

 

年をまたいで協議が成立した場合は登記上の名義が故人のままであっても、実質的な所有者が決まっていればその人が支払うことが一般的です。

 

2-4 納付が遅れたらどうなる?

 

「誰が払うか揉めている」「手続きを忘れていた」などの理由で固定資産税の未納が続くと、ペナルティが発生するため注意が必要です。

 

納期限の翌日から延滞税が発生します。未納のままだと各市区町村から督促状が送られますが、督促を無視していると電話や訪問などによる催告が行われ、同時に預貯金や勤務先などの財産調査が始まります。

 

最終的には、不動産や預金、給与などが差し押さえられるほか、競売に発展するおそれがあります。税金の滞納による差し押さえは裁判所の許可なく各市区町村の判断で実行できるため、支払いが難しい場合は納税猶予の相談などを早めに行いましょう。

 

3. 不動産の相続時に未納の固定資産税があったらどうなる?

 

亡くなられた被相続人が生前に固定資産税を滞納していた場合は、一体どのような対処が必要となるでしょうか。本章でわかりやすく解説します。

 

3-1 滞納税も相続人が引き継ぐ必要がある

 

本来被相続人が生前に支払うべきだった固定資産税を滞納していた場合は、「債務」として相続人が承継するため納税義務を負います。本来の税額だけでなく、発生している延滞金もあわせて引き継ぐことになります。

 

ただし、債務控除の対象となるため、相続税を計算する際、この滞納税額はプラスの財産から差し引くことが可能です。

 

3-2 高額の債務がある場合は相続放棄を検討する

 

もしも滞納している固定資産税やその他の借金が、不動産や預貯金などのプラスの財産を明らかに上回る場合は、「相続放棄」も検討できるでしょう。

 

相続放棄をすれば、税金の支払い義務も一切なくなります。ただし、不動産だけを手放してその他の相続財産を受け取ることはできません。

 

相続放棄は家庭裁判所に対して「相続放棄の申述(しんじゅつ)」を行う必要があります。

相続放棄ができる期間は「自己のために相続の開始があったことを知った時から3ヶ月以内」と法律で定められています。これを「熟慮期間」と呼びます。

 

通常は「被相続人が亡くなった日」ですが、疎遠だった場合などは「亡くなったことを知った日」からカウントされます。

 

債務調査が終わらず、相続放棄の決断が3ヶ月以内では難しい場合には、期限が来る前に家庭裁判所へ申し立てることで、この期間を延長してもらうことができます(相続の承認又は放棄の期間の伸長)。

3-3 早めの不動産売却を目指す

 

活用予定のない不動産であれば、早めに売却して現金化し、その売却代金から滞納税を精算することも検討できます。

 

ただし、延滞税が増えていくため売却を目指すためには速やかに不動産会社へ相談することが大切です。また、売却を予定していることを固定資産税の納付先の市区町村へ伝え、競売などのトラブルを避ける必要があります。

 

4. 不動産の相続に負担がある場合の対処法

 

「税金の負担が重い」「相続人が誰も不動産を欲しがっていない」などのケースでは、早めに不動産の売却に向けて対処することが大切です。本章では不動産相続に負担がある場合の対処法をわかりやすく解説します。

 

4-1 地域の不動産会社へ相談する

 

まずは、その不動産がいくらで売れるのか、あるいは貸せるのかなど、有効活用が可能かどうか把握しましょう。

 

固定資産税評価額と実際の取引価格は異なります。地域の相場に詳しい不動産会社に査定を依頼することで、具体的な出口戦略(売却か活用か)を立てられます。

 

関連記事:町田市で不動産相続|大手と地元密着型のどちらに相談すべき?

 

4-2 遺産分割協議を慎重に進める

 

遺産分割協議がトラブルになってしまうと、不動産相続が決まらないだけでなく、相続税申告や相続登記が遅れるなどのデメリットがあります。そのため、遺産分割協議は慎重かつ迅速に進めることが大切です。特に町田市など、東京都内に不動産をお持ちの場合は相続税申告の対象となる方も多いため、期限を意識して進めましょう。

 

・相続税申告の期限 被相続人が亡くなったことを知った日の翌日から10ヶ月以内

・相続登記の期限 相続により所有権を取得したことを知った日から3年以内

 

関連記事:円満な不動産相続の進め方

 

5. 町田市の固定資産税におけるよくある質問

 

相続後に町田市で固定資産税に関する疑問を抱えている場合は、こちらのよくある質問をご参考ください。

 

5-1 町田市で固定資産税に関する問い合わせはどこにすればいい?

 

町田市の固定資産税(土地・家屋)に関するお問い合わせ窓口は、市役所内の「財務部 資産税課」です。固定資産の評価や課税、減免に関する質問などを受付しています。

 

窓口は町田市役所本庁舎 2 208となっており、連絡先は以下をご確認ください。

 

担当係

内容

電話番号

土地係

土地の課税に関すること

042-724-2116

家屋・償却資産係

家屋の課税に関すること

042-724-2118

家屋・償却資産係

償却資産の課税に関すること

042-724-2119

管理係

納税義務者に関すること

042-724-2530

 

  • 受付時間は月曜日から金曜日(祝日・年末年始を除く)の午前830分から午後5時まで、FAX(全係共通)は050-3085-6094です。

 

5-2 町田市で低所得による固定資産税の減免申請はできる?

 

町田市では、生活保護を受けている方や、災害による被害を受けた方、あるいは特別な事情で所得が著しく減少した方などを対象とした「固定資産税の減免制度」が設けられています。

 

ただし、「所得が低い」という理由だけで必ずしも減免が認められるわけではありません。特に注意が必要なのが、相続によって取得した不動産やその他の財産がある場合です。

 

減免申請は納付期限よりも前に、減免申請書等の必要書類を提出する必要があるためご注意ください。

 

参考URL  町田市 固定資産税・都市計画税の減免

 

6. まとめ

 

固定資産税は、不動産を相続した時点で納税義務も引き継がれます。相続人が決まるまでは全員が連帯して負担し、未納があれば延滞金も発生するため注意が必要です。

 

町田市の窓口や期限を把握し、支払いや管理が負担となる場合は、相続放棄の検討や不動産会社への売却相談など、早めの対策を講じることが大切です。

 

相続した不動産のお悩みは、お気軽にまねきや不動産にお尋ねください。

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