親から相続したくない財産とは?相続不動産の実態を解説

親が亡くなると預貯金や証券口座だけではなく、不動産などの財産も相続することになりますが「相続したくない財産」も含まれていることが少なくありません。

本来財産なら有益なものですが、実は子の立場からすると相続が重い負担となる現実もあります。そこで、本記事では親から相続したくない財産や、相続不動産の実態について詳しく解説します。

 

1. 親から相続したくない財産とは

 

本来親から相続する財産は、子にとってプラスとなるものが多いものです。現金や預貯金はもちろん、株式を含めた有価証券などは売却しやすく大切な資産となります。しかし、親から相続したくない財産もあることはご存じでしょうか。本章では意外にもらいたくない財産について、わかりやすく解説します。

 

1-1 不動産

 

親から相続する財産の中で、実は意外かもしれませんが最も問題となりやすいのが不動産です。預貯金や現金であれば容易に分割できますが、不動産となると話が複雑になる傾向があります。

 

・空き家をどうするか

・収益物件を誰が相続するか

・いらない田畑などをどうするか など

 

不動産は魅力的なものも多いですが、相続人にとっては意外な負担となることが多いため注意が必要です。

 

1-2 お墓、墓地

 

お墓や墓地も相続の対象として考えられることがありますが、民法の規定により相続財産には含まれません。しかし、お墓は「祭祀財産」として扱われ、慣習や遺言に基づいて祭祀承継者が引き継ぐものとされています。

 

遠方にある親が管理していたお墓や墓地などをどうするか、などの問題が起きやすく、相続人にとって重い負担となるケースも少なくありません。

 

1-3 負債

 

親が借金をしていた場合、その負債も相続の対象です。住宅ローンの残債や個人的な借入金など、相続時にはプラスの財産だけでなくマイナスの財産も引き継ぐことになるため、相続したくない財産として知られています。負債がある場合は、相続放棄という選択肢を検討する必要があります。

 

1-4 処分負担がかかるもの

 

家電製品や家具といった日用品は価値がないものも多いですが、処分費用がかかるため実質的には負債と変わらないケースもあります。特に大型家電の廃棄には費用がかかるため、相続人にとって悩みの種となることも少なくありません。

 

2. 相続不動産によくある悩みとは

 

負債よりも悩む方が多い、とも言われている相続不動産ですが、なぜ相続人である子にとって親が所有していた不動産が重い負担となるのでしょうか。本章では相続不動産のよくある悩みを紹介します。

 

2-1 誰も住む予定がない実家などがある

 

親が住んでいた実家を相続しても、相続人が遠方に住んでいたり、すでに別の住まいを持っていたりすると、誰も住む人がいないため「空き家」になってしまいます。

 

空き家は放置すると建物の劣化や、雑草や害虫の発生も考えられます。また、長期間の放置で「特定空家」(※)に指定されると、固定資産税の優遇措置が受けられなくなり税負担が最大6倍に増加します。

 

町田市や相模原市といった都市部でも、高齢化に伴い空き家問題は深刻化しており、相続不動産の処分や有効活用を急ぐケースが多くなっています。

 

(※)特定空家とは、そのまま放置すると倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態またや著しく衛生上有害となるおそれのある状態など、適切な管理が行われていない空き家を意味します。景観を損ねる空き家も改善が必要です。

 

 

 

2-2 遠方に不動産がある

 

相続不動産が遠方にある場合、管理の手間と負担が相続人にのしかかります。定期的な草刈りや清掃、建物の点検といった維持管理業務を自分で行うことは難しく、不動産管理会社等に委託する場合は費用も発生します。

 

遠方の不動産を売却する際には、不動産会社の選定などに時間もかかりやすく結果として放置されてしまうケースもあります。しかし、放置されると劣化が進みやすいため、早期の対処が必要です。

 

2-3 相続税負担が重い不動産がある

 

評価額が高い不動産を相続する場合、相続税の負担が重くなる可能性があります。一般的に預貯金よりも不動産の方が相続税評価額が低く計算される傾向があるため、実は不動産相続は相続税対策の面では有利な側面もあります。

 

しかし、複数の不動産を相続したり、都市部の高額な物件を相続したりする場合は、相続税が高額になるリスクがあります。相続税を支払うための流動性資産がない場合、相続した不動産を売却して税金を捻出する必要が生じることも少なくありません。

 

関連記事:相続後に町田市・相模原市で相続の「負動産」処分に悩んだらどうする?

 

2-4 親族間で争いになる不動産がある

 

複数の相続人がいる場合、特定の不動産を誰が相続するかで親族間のトラブルに発展することがあります。実家など思い入れのある不動産は処分しにくく、紛争が生じやすくなります。

 

また、不動産と現金の価値が異なるため、遺産分割が複雑になり、調停や訴訟に至るケースもあります。親族関係が悪化し、その後の相続手続きに支障をきたすことも少なくありません。

 

関連記事:意外といらない遺産とは?相続したくないものへの対処法を解説

 

3. 相続したくない不動産にはどう対処する?

 

相続したくない不動産がある場合、具体的にはどのような対処法が検討できるでしょうか。本章では相続人を悩ませる相続不動産の対処法を解説します。

 

3-1 遺産分割協議で話し合う

 

遺言書がない場合、相続人全員で相続財産の分け方を協議する「遺産分割協議」は、相続手続きに欠かせない協議です。相続したくない不動産がある場合、この段階で処分方針などを決めていくことが望ましいでしょう。

 

話し合いの際には、不動産の評価額を正確に把握し、他の相続人にどの財産を配分するかを明確にすることが重要です。全員が納得した遺産分割協議書を作成することで、後々のトラブルを防げます。

 

3-2 換価分割を行う

 

相続した不動産を売却し、その売却代金を相続人で分配する方法が「換価分割」です。誰も住まない空き家や、遠方の不動産を相続した場合に有効な手段です。

 

売却時の費用や税金を考慮する必要がありますが、複数の相続人に公平に遺産を配分でき、管理の手間も不要となります。

 

3-3 相続放棄を行う

 

相続放棄は、相続人が相続権を放棄する法的手続きです。親の借金など負債が多い場合や、相続したくない不動産がある場合に選択肢となります。

 

ただし、相続放棄は「全ての相続財産」を放棄することになるため、現金や有価証券も受け取ることができなくなります。また、自己のための相続の開始を知った時から3ヶ月(熟慮期間)以内に家庭裁判所に申し立てる必要があるため、期限に注意が必要です。

 

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4. 相続したくない不動産は生前から対策しよう

 

相続したくない不動産に悩む前に、まずは生前からしっかりと対策を講じることが大切です。では、実際にはどのような対策がおすすめでしょうか。本章では3つの方法を解説します。

 

4-1 遺言書を作成する

 

親が生前に遺言書を作成することで、相続財産の分け方を明確にできます。「実家は長男に」といった指定により、不動産を相続したくない子は別の財産を受け取ることができます。遺言書があれば遺産分割協議の負担が減り、親族間のトラブルも防げます。公正証書遺言であれば、より確実で信頼性の高い形式となります。

 

4-2 有効活用を行う

 

相続予定の不動産を、あらかじめ賃貸物件として有効活用することで、相続した後も収益を生み出させることができます。アパート経営やマンション経営により、不動産が単なる「負担」から「資産」へと変えることも可能です。

 

空き家を改修して有効活用する事例も増えており、創意工夫で不動産の価値を高めることが可能です。

 

4-3 売却を進める

 

相続前に不動産を売却することで、相続財産を現金化しておく方法もあります。親が高齢化してから売却するより、体が元気なうちに売却を進める方が、手続きも進めやすくなります。売却代金は相続人で均等に配分することができ、相続後の遺産分割協議も簡潔になります。

 

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5. まとめ

 

相続したくない財産は、単に「受け取りたくない」というだけではなく、管理費用や税負担、親族間の争いなど、実際の経済的・精神的負担が発生することが多いものです。特に不動産は相続財産の中でも複雑であり、相続人にとって最も頭を悩ます問題の一つとなっています。

 

不動産は「相続が発生してから」対処するのではなく、親が健在なうちに「生前対策」を講じることも検討しましょう。遺言書の作成や不動産の整理、有効活用の検討など、事前の準備があれば、相続人の負担は大幅に軽減されます。

 

まずはお気軽に、町田市を拠点に東京・神奈川エリアで活動する相続に特化したまねきや不動産にご相談ください。

 

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