相続でしてはいけないこととは?知らないと損するポイントを解説

大切なご家族が亡くなり、ご自身が相続手続きの当事者になると「何から手をつければいいのかわからない」と悩むものです。しかし、相続時には「してはいけないこと」があるため、知識が必要となります。知らないままでとった行動が原因でトラブルに発展したり、思わぬ税金の負担を背負ってしまったりするケースも少なくありません。

 

そこで本記事では、相続の場面で「してはいけないこと」8つのポイントに整理して解説します。知らないと損をしてしまう制度や、今からできる対策についてもご紹介しますのでご一読ください。

 

1. 相続でしてはいけないこと|知っておきたい8つのポイント

 

相続は被相続人(亡くなられたご家族)の大切な財産を引き継ぐ手続きが多く、トラブルの温床です。また、制度を知らなかったばかりに損をしてしまうリスクもあります。そこで、本章では知っておきたい相続でしてはいけないことを、8つにわけて解説します。

 

1-1 遺言書を勝手に開封する

 

自宅や貸金庫などで被相続人の遺言書を発見した場合、その場で開封してはいけません。自筆証書遺言(法務局に保管されていないもの)と秘密証書遺言は、家庭裁判所での「検認」という手続きが必要です。

 

勝手に開封すると5万円以下の過料が科される可能性があるほか、他の相続人から「内容を改ざんしたのでは」と疑われる火種となるおそれがあります。遺言書を見つけたら、まずは中身を確認せずに家庭裁判所へ検認の申立てを行いましょう。

 

参考URL 裁判所 遺言書の検認

 

1-2 相続人を確定しないまま手続きを進める

 

「相続人は自分たちだけで間違いない」と思い込み、被相続人が生まれてから亡くなるまでの戸籍謄本類を集めずに遺産分割を進めてしまうケースも見受けられます。

 

被相続人に離婚歴や認知した子どもがいた場合、想定していなかった相続人が後から判明する可能性も否定できません。相続人の確定は、出生から死亡までの戸籍謄本を漏れなく取得して行う必要があり、この作業を怠るとせっかく成立させた遺産分割協議自体が無効になってしまうおそれがあります。

 

1-3 会ったことがない相続人を除外する

 

疎遠な親族や、一度も会ったことのない相続人がいたとしても相続権を持つ以上は遺産分割協議から除外することはできません。

 

相続人全員の参加・合意がない遺産分割協議は法的に無効です。「連絡先が分からないから」「関係が悪いから」といった理由で除外してしまうと、後日その相続人から協議のやり直しを求められ、手続きが振り出しに戻ってしまいます。

 

1-4 相続放棄の可能性があるのに財産を処分する

 

被相続人に多額の借金があり、相続放棄を検討している場合は被相続人の財産の取り扱いに注意が必要です。

 

被相続人名義の預貯金を引き出して使ってしまったり、自動車や不動産を売却したりすると、「単純承認」とみなされ、相続放棄ができなくなる可能性があります。負債の有無がはっきりしない段階で、財産には一切手をつけずに専門家へ相談しましょう。

 

参考URL 裁判所 相続の放棄の申述

 

1-5 重要な期限を守らない

 

相続には法律で定められた期限が複数存在します。代表的なものは以下です。

 

  • 相続放棄・限定承認:相続開始を知った日から3ヶ月以内
  • 準確定申告:相続開始を知った日の翌日から4ヶ月以内
  • 相続税の申告・納付:相続開始を知った日の翌日から10ヶ月以内

 

これらの期限を過ぎてしまうと、放棄ができなくなったり、延滞税や加算税が発生したりするなど、金銭的な不利益を被ってしまうため注意が必要です。

 

1-6 遺産分割協議を行わない

 

「面倒だから」「仲が良いから話し合わなくても大丈夫」と、遺産分割協議書を作成しないまま放置する行為も避ける必要があります。

 

遺産分割協議書がなければ、不動産の名義変更や預貯金の解約といった各種相続手続きが進められません。また、時間が経つほど相続人の状況(死亡や認知症など)が変化し、協議自体が難しくなるリスクも高まります。

 

1-7 遺産分割協議書の内容を確認しないまま印鑑を押す

 

「大切な家族である相続人が作ってくれたから」といって、内容を精査せずに遺産分割協議書へ実印を押してしまうのも避けるべき行動です。一度全員の合意のもとで成立した協議書は、ご自身にとって不利益な内容であったとしても原則としてやり直しができません。

 

誰がどの財産をどれだけ取得するのか、金額や割合に間違いがないかを必ず自分の目で確認してから署名・捺印しましょう。

 

1-8 相続財産を確定しない

 

被相続人の相続財産には不動産や預貯金だけでなく、生命保険、有価証券、負債まですべての財産を含みます。洗い出さないまま遺産分割を進めると、後から新たな財産が見つかった際に相続放棄ができなくなったり、協議をやり直したりする必要が生じます。

 

また、相続財産の一部を見落としたまま相続税の申告を行うと、後日税務調査によって申告漏れが発覚し、追徴課税や加算税が課されるリスクがあります。財産調査は面倒でも、必ず漏れなく行うことが大切です。

 

2. 相続時に知らないと損をすることとは

 

相続時にはしてはいけないことだけではなく、知らないと損をすることもあります。そこで、本章では相続時に押さえておきたいポイントをわかりやすく解説します。

 

2-1 債務は放棄できる

 

被相続人が残した借金や連帯保証などのマイナスの財産も相続の対象です。しかし、相続放棄の手続きを取れば、プラスの財産と一緒にマイナスの財産も引き継がずに済みます。「相続=財産を受け取ること」というイメージだけで判断せず、負債の状況を正確に把握した上で、放棄すべきかどうかを検討することが大切です。

 

関連記事:相続時に遺産を受け取らない方法はある?不要な不動産への対処法とは

 

2-2 不動産は有効活用できる

 

相続した実家や土地をとりあえずそのままにしておくことは、実はもったいない選択です。賃貸に出す・売却して現金化するなど、活用方法は多岐にわたります。空き家のまま放置すると固定資産税だけがかかり続け、老朽化による資産価値の低下も避けられません。早い段階で不動産の活用方針を決めることが、結果的に損を防ぐことにつながります。

 

2-3 相続登記の放置はリスクが大きい

 

20244月から相続登記が義務化され、相続の開始及び所有権の取得を知った日から3年以内に登記をしないと、10万円以下の過料が科される可能性があります。登記を放置すると、将来的に相続人がさらに増えて権利関係が複雑化し、売却や活用がますます難しくなるため、早めの手続きが欠かせません。

 

関連記事:相続登記のベストなタイミングはいつ?不動産屋がズバリ解説

 

2-4 相続税には控除や特例がある

 

相続税には基礎控除をはじめ、配偶者控除(配偶者の税額軽減)や小規模宅地等の特例など、税負担を軽減できる制度が数多く用意されています。これらの特例は自動的に適用されるものではなく、申告時に正しく手続きをすることで初めて適用されます。知識がないまま申告すると、本来払わなくてよい税金まで負担してしまう可能性があるため注意が必要です。

 

3. 今すぐできる「損をしない相続」を目指す方法とは

 

大切なご家族の財産を未来へつないでいくためには、損をしない相続を意識して行動する必要があります。では、今すぐできる方法とはどのようなものでしょうか。そこで、本章では今から始められる損をしない相続に向けた方法をわかりやすく解説します。

 

3-1 生前から家族で相続対策を進める

 

損をしてしまう相続の多くは「話し合いの機会がなかったこと」が原因で起こります。被相続人が元気なうちから、財産の内容や分け方について家族で話し合っておくことで、いざという時の混乱を大きく減らすことができます。エンディングノートの作成や遺言書の準備も、有効な対策のひとつです。

 

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3-2 専門家に相談してから相続を進める

 

被相続人のご逝去後に始まる相続手続きは、法律・税務・不動産の知識が複雑に絡み合う分野です。自己判断で進めてしまうと、ここまでに紹介したような「してはいけないこと」を無意識のうちに行ってしまうリスクがあります。

 

特に不動産が関わる相続では、名義変更や活用方法の検討など、不動産の専門知識が不可欠です。早い段階で地域に密着した不動産会社などに相談することが、結果的に時間や費用の節約につながります。

 

4.まとめ

 

相続には、遺言書の取り扱いから期限を踏まえた手続き、遺産分割協議の進め方まで、注意すべきポイントが数多くあります。「知らなかった」では済まされない事態を避けるためにも、正しい知識を持って一つひとつの手続きを慎重に進めることが大切です。

 

特に不動産を含む相続では、名義変更や活用・売却の判断など、専門的な知識が求められる場面が多くあります。町田市で相続不動産に関するお悩みをお持ちの方は、地域に根差した「まねきや不動産」へご相談ください。司法書士事務所を併設しており相続登記や不動産の有効活用、売却まで、経験豊富なスタッフがサポートいたします。

 

 

 

 

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